訪日外国人観光客(インバウンド)数が今年も順調に伸びている。日本政府観光局によると、今年1~5月の累計外国人旅行客数は、前年同期比17・3%増の1141万700人で、昨年より1カ月も早く1000万人を超えた。ただ、喜んでばかりもいられない。
都道府県別の宿泊者数の「伸び率」に着目すると、ここ数年は各県の“変動”が激しく、外国人観光客の多様なニーズにどう応えていくかが大きな課題となっている。
東北勢が健闘
観光庁の公表資料などによると、今年1~3月までの都道府県別の延べ外国人宿泊者数の伸び率(前年同期比)をみると、秋田が133・5%(2万1480人)で1位となった。
東京電力福島第1原発事故のダメージが大きかった福島も改善傾向にあり、76・2%(3万2040人)と秋田に次いで2位の伸び率を示した。
このほか、3位=青森県(64・7%、4万950人)▽4位=岩手県(64・4%、3万6030人)▽5位=岡山県(61・3%、7万6690人)と続き、東北勢が健闘している。近年、欧州を中心に「田舎」「農村」を旅行する観光客が増えているとみていいだろう。
とはいえ、東北はもともと全国的なインバウンド需要の高まりから取り残されてきた地域だ。実数自体はいずれも数万人程度で、ようやくトレンドに追いついてきたといえる。
一方、急激にマイナスに転じているのは最下位の三重だ。理由はもちろん、伊勢志摩サミットが終わったからである。
2016年5月の伊勢志摩サミット開催決定の特需で、15年の伸び率は119・4%と高い水準にあったが、16年にはマイナス7・7%、今年1~3月には、マイナス53・0%(5万2130人)と急激に落ち込んだ。このペースで推移すれば、16年に約36万人だった延べ宿泊者数は、約20万人にまで減ることになる。
「下克上」時代到来
中国からの直行便がなくなった影響を受けた県もある。今年1~3月の伸び率でみると、茨城はマイナス45・1%(3万490人)、静岡はマイナス14・2%(34万2770人)となっている。
今回は実数ではなく「伸び率」に着目したが、インバウンド宿泊客の争奪戦は激化しており、「下克上」ともいうべき状況に突入している。
政府は2020年に「訪日外国人観光客4000万人」を目指しているが、多様な外国人のニーズをつかまないと、達成は容易ではない。
例えば、欧州からの観光客は「田舎での長期滞在」を好み、東南アジアからの観光客は「都市部での買い物」に関心が高いといわれている。
なお今回の記事は、世界80カ国で不動産ビジネスを手がける「ジョーンズラングラサール」日本法人のシニアヴァイスプレジデント、川井孝洋氏の協力を得た。
(新プロジェクト本部 山本雄史)
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産経新聞新プロジェクト本部では、インバウンドに関する記事を随時掲載していきます。
>静岡はマイナス14・2%(34万2770人)
実数だと静岡は他の空港より10倍ぐらい利用してるじゃんw
媚びるのがいやおもてなしが得意なジャップの争いが始まるよ
アホの地方自治体がどこかよくわかるね
観光庁は一番のクズだけど
外国人観光客は来なくても茨城には外国人労働者がたくさん居てるじゃないか
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